【竜操教室 塾長日記】「ピッ!って引く」で通じるわけがない

「三角形の重心って、どうやって見つけるんでしたっけ?」 


そんな質問をすると、返ってくる答えはこんな感じだったりします。


「えっと、あそことあそこの真ん中に、頂点からピッ!てまっすぐ引いて、交わったところです。」


これ、本当に伝わっているでしょうか?


聞き手が、話し手の意図を忖度して、先回りして意味を汲み取らないと、まったく理解できません。 


つまり、言葉で相手に伝えられていないのです。


この「伝えられなさ」は、記述式の問題でも同じことが起こります。 


自分の考えを文章で表現できなければ、採点者に伝わらず、評価されません。


語彙が少ないことも一因ですが、それだけではありません。 


「て・に・を・は」の使い方が不自然だったり、主語と述語がつながっていなかったり、そもそも主語が抜けていたり……


 文章の基本的な構造が崩れているケースが多いのです。


こうした「言葉で伝える訓練」が、圧倒的に不足している。 それが、今の教育現場で感じる大きな課題のひとつです。


伝える力は、すぐに身につくものではありません。


 でも、日々の会話や記述の中で「どう言えば伝わるか」を意識するだけで、少しずつ変わってくると思います。 


採点者に伝わる文章を書くためにも、まずは「相手に性格に伝える」を練習していって欲しいと思います。

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