【竜操教室 塾長日記】教科書って誰のためにあるの?

中学校の新しい教科書が手に入りました。


見た感じ、どんどんカラーが増えて、イラストも増えて(ちょっと幼稚な気もしますが)、紙質はどんどん良くなり、どんどん綺麗になって、教科書というより資料集と言った方が良い気もします。


ま、時代の流れには逆らえませんが、その分どんどん大きく重くなるのだけは避けてほしいと思っています。


持ち歩く生徒の身にもなってくれ!と思います。


ところで、今回は前回にも増して「QRコード」が目立つようになりました。


各教科書会社さんともいろいろ工夫を凝らしていることがよくわかりますが・・・


そもそも、このQRコードってどの程度使用されているのでしょうね。


授業中にクロムブックで要らんことしてる暇はあまり無いし、授業中にスマホは使っちゃだめだし、じゃあ、家で自主的にQRコード使って勉強するような前向きな生徒は少ないし。


そんな中、英語だけは本文の音声や単語などの音声や辞書が充実しているので、これは使えそうに思います。


でもですね。


それ以外の科目のQRは、生徒にとって正直まったく使えない内容なのですよ。


理科の実験動画が見れるとか、社会の資料が動画で見れるとか、そこそこ良いところはありますが、それらは生徒の興味を深めるようなコンテンツではあっても、テスト勉強や受験勉強には全然使えないものばかりなんです。


テスト対策をしたい生徒のニーズには全然答えていないと言わざるを得ません。


ここからは個人的な勝手な想像ですが、各教科書会社さんは出版社さんですから、教科書に準拠したガイドや問題集などを売りたいわけですよ。


ということは、その内容とかぶってしまうような、生徒のテスト対策ニーズに合わせた充実したコンテンツを、QRコードから無償で提供するほどのお人好しとは思えません。


そんな手間をかけて、その上で教科書ガイドや準拠問題集などの、放っておいてもバカ高い販売価格でボロ儲けできるコンテンツの売上を、みすみす手放すわけがない。


そんな、自分たちで自分たちの首を絞めるようなことをするはずがない。


・・・と塾長は思います。


本当は、教科書のページ毎にカリスマ教師の神授業動画が張り付けてあって、さらに関連問題の充実したドリルがついていれば、大満足なんですけれど・・・


それはそれで、学校の先生の仕事を奪ってしまうから良くないのでしょうね。


働き方改革をしたいくせに、授業を取り上げられるのはダメという・・・


ともかく、オトナの事情は抜きにして、生徒のことを考えた教科書にしてほしいものだと思います。

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