【竜操教室 塾長日記】数学は積み上げ型の教科です。

数学の勉強は積み上げ型です。


階段を一段一段上っていくようなもの。


だから、今習っているところをいくら頑張っても、以前に習った内容で理解不足のところがあると、それが原因で今習っているところもさっぱりわからないということが頻繁に起きます。


理科や社会のように、学習する単元がある程度独立していれば大丈夫なのですが、数学はそうはいかないのです。


そして、これが一番問題なのですが、以前に習った内容のうちどこが理解不足だから今の問題が解けないのかは、個人個人千差万別で違っているということなのです。


しかも、多くの場合、どこを理解できていないのかということを自分自身では把握できていません。


40人のクラスで授業をする場合、今の教えるべき単元については一斉に教えられますが、それだけでは個々人がどこで詰まっているのかを把握することはできませんし、もし把握できたとしても、それが40人でバラバラなので、誰に対して、どこから説明したらよいのか、わからないということになります。


結局、平均的な人がつまづくであろうところをかいつまんで一斉に説明することしかできないので、個々人にとってはあまり効率的な授業にならないのです。


要するに結論から言うと、数学を一斉授業だけで理解するのは相当難しいということです。


自分で問題を解き、自分で解答を読み、その上でどこが間違っているのかを先生に指摘してもらい(ここがポイント)、そこを学び直す。


この繰り返しができれば数学はまったく難しくないのですが、現実的にそれを実現できている生徒は少数派でしょう。


結果として、「わけわからん!」「センスが無い!」「無理!」というようなネガティブな考えにつながってしまうのです。


教える側として課題も解決策もわかっているのに、物理的にそれを実行できないのは辛いです。


実際に問題を解くのは生徒たちなので、この積み上げ型教科である数学の勉強法のやり方をどこまで理解させられるかということ。


一斉授業を受け持つ上では、そこに重点をおかなければいけないと思っています。

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