【竜操教室 塾長日記】映像授業は神授業なんですけど、使えるかどうかは別問題。
うちの塾のメイン教材ではありませんが、場合によってネット経由の映像授業を生徒に見せてみることがあります。
映像の中の先生はどなたもとてもわかりやすく、しかも何度同じことをしゃべらせても絶対に怒りませんし、ちょっと待ってて!って止めることもできるし、最高です。
いや、最高のはずなんです。
でも、生徒たちに映像授業を見せてみてわかるのは、成績不振のほとんどの生徒が他人の話をちゃんと聞けないということ。
興味を持って聞いていないということもありますが、映像授業をただ眺めているだけです。
ひどいときには、まったく別のことを考えていて、眺めてさえもいません。
とりあえず、見ろと言われたので見るだけで、それ以上でもそれ以下でもありません。
何のために見ているのか、そんなこと、まったく考えてないのです。
こういう生徒たちに、いくら神授業と呼ばれる先生の話を聞かせても、それこそ馬の耳に念仏です。
学校の授業中でもおそらく同様なのでしょう。
だからこそ成績不振になるわけで。
ある意味、原因と結果がはっきりしていてわかりやすいとも言えます。
こういう生徒には、映像授業は何の役にも立たないのです。
まずは、どうして勉強しないといけないのか、当面の目標と目的、そのためにしなければいけないことなどを理解させるところからです。
一方で、そもそも成績がある程度良い生徒や、受験などの目標が明確になってやる気にあふれている生徒たちにとっては、映像授業ほど使えるものはありません。
熱心に聞き、わからないところは繰り返し聞き、それでもわからなければ質問し。
どんどん勉強が先へと進んでいきます。
要するに、当たり前ですが、授業や教材の良し悪しで成績が決まるのではなくて、それよりも本人の姿勢次第でどうにでもなるということです。
毎日学校で一斉授業を受けるたびに、目的意識を持って授業をちゃんと聞いている子と、ちゃんと聞けない子では差がどんどん広がっていくばかりです。
その差を、週にたった1,2時間の塾の学習で補うのは無理ですから。
少しでも差が開かないように、学校の授業や先生の話を目的意識を持ってしっかりと聞けるように指導していくことが最優先なのです。
それができるようになって初めて、映像授業の活用が可能になると思います。
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