【塾長日記】集団を指導するのに最適な解とはどのようなものになるのかを追い求めていく。

塾では生徒個々の勉強をフォローしつつ、学校の授業では40名の集団を指導していると、教えるとは何ぞや?というジレンマに陥ることが多々あります。


特に集団授業をしている時によくそう思う訳ですが、レベルがまちまちなので、今は誰に対して、何を、どこまで指導すべきなのかというのを、瞬時に判断して対応しなければいけません。


例えば、授業中に一人の生徒から、


なぜ正弦定理の公式は、こんな公式になるんですか?


と質問されたとします。


果たして、正弦定理の公式の説明って、40人中の何人が必要なものなのだろうか。


仮に今から説明をしたとして、40人中何人が寝ないで最後まで聞いてくれるのだろうか。


仮に説明をしなかったとすると、この生徒の知的探求心がどの程度しぼんでしまうのだろうか。


などなど。


質問にしっかり答えた方が良いのか、それとも受け流した方が良いのか。


全員に向けて話をすべきことなのか、個人的に指導していくべきことなのか。


指導者には、そういう状況を瞬時に判断して最適な対応することが求められます。


授業毎、ほとんど常に。


しかも、どんなに考えても、おそらく全員に最適な正解はありませんし。


これが集団指導の限界とも言えます。


ただ、そこでどんな対応を選択し、どんな結果をもたらすかは、指導者の能力で大きく左右されるものでしょう?


指導内容を瞬時に判断して最適化する。


しかしそれは対集団への最適化であって、けっして対一人一人の最適化ではない。これが難しいんですね。


難しいから面白い。


教えている方は・・・ですけどね。


ここなんですよね、ジレンマに陥るのは。


塾長は、まだまだ経験が足りないのです。


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