【塾長日記】勉強をしているフリだけでは、成績が伸びるはずがありません。
生徒を指導していると、塾でも学校でもそうですが、真面目に勉強をしている”フリ”をする子がいます。
本人がサボっているのをごまかすために、意識的に勉強している”フリ”をするのであればまだ良いのですが、本人は本気で勉強をしているつもりなのに、実はそれが勉強をしている”フリ”にしかなっていないという場合もよく目にします。
はっきり言って、このタイプの子が一番重症だと思っています。
小学生ならまだしも、中学生ともなると、勉強のやり方が固まってきていますから、本人はいたって真面目に勉強をしているつもりなのです。
結構長い時間机に向かっています。
授業中は静かに聞き、ノートは綺麗にとっています。
テスト前にもしっかり時間をかけて課題をやったり、プリントをやったりしています。
これでなぜ成績が上がらないのかというと、残念なことにそれらがすべて勉強をしている”フリ”で、本当の勉強ではないからです。
例えば、板書をノートにとてもきれいに写すことに集中して、何にも記憶に残っていなかったり。
ワークも、教科書をしっかり調べて答を見つけることだけに集中して、覚える作業をしていなかったり。
先生に質問をよくするのは良いけれど、質問をすることに満足して、せっかくの解説は全然聞いていなかったり。
プリントは、できない問題があっても、答合わせをして赤で修正したら、もうそれだけで終わりにしていたり。
これでも本人は真面目に勉強しているつもりなのです。
でも、こんなやり方をしていたのでは、わからないことはどんどん増えていきます。
こんなに勉強をしているのに成績が上がらないなんて、自分が頭が悪いからだと思って自信やモチベーションを無くしていることも多いです。
小さいころからこうした勉強をしている”フリ”が習慣化されていると、ちょっとやそっとではその習慣を修正することはできません。
勉強なんてまったくやらないで遊んでいた子たちよりも、実はずっと修正が難しいと思います。
勉強とは、新しく何かができるようになることです。
何もできるようになっていないのでは、どれだけ机に向かっていても、どれだけノートを書いていても、それらは勉強をしている”フリ”であって、全部単なる作業でしかありません。
頑張ってやっていることが、勉強になっているのか、それとも単なる勉強をしている”フリ”なのか、自分でも自分の行動を見つめ直すようにして欲しいと思います。
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