【塾長日記】いつまで例の”テントウムシの図”に支配されるつもりなのでしょう?物事の本質を見る努力が必要なのです。
次の自己診断テストにオームの法則が出るということで、中3生たちは大慌てなのです。
電圧(V)=電流(A)✖ 抵抗(Ω)
の公式すら、今更覚えなおしです。
ワークを見ると、オームの法則の公式の3用法ということで、先ほどの式に加えて、
電流(A)=電圧(V)÷ 抵抗(Ω)
抵抗(Ω)=電圧(V)÷ 電流(A)
の3つの公式と、例のテントウムシみたいな図が書いてあって、これを皆が必死で覚えているんですね。
もうこの”テントウムシ”で覚えている段階で、ダメなんですよね~・・・と個人的には思います。
だって、物事の本質を何も理解してない。
こんなもんを覚えようとしている時点で、”オワタ\(^o^)/” って感じです。
そう言えば、
小学校のときに、あるいは中学校に入ってからも、「みはじ」とか「くもわ」とか呼ばれるテントウムシの図がよく出てくるんです。
前者が”速さ”の公式で、後者が”割合”の公式です。
↓ こんなやつ
こんなの、ノートに書き始めたら、少なくとも数学で身を立てていくのは止めた方がいいというくらい、どうしようもない図(・・・と個人的に思います。あくまで個人の感想ですので)
頼りきりになっていたとしたら、それはつまり”速さ”も”割合”も、その本質を理解できていないという証明みたいなもんです。
ところが、小学校の先生たちはこのテントウムシが大好きなようで、あっちでもこっちでも、この図が引っ張りだこになってるでしょ?
速さにしても、割合にしても、易しい問題のうちはその本質を教えることが重要なのにもかかわらず、いきなり公式で乗り切ろうというところが大問題で、
そんなことをしているから、全国学力テストで割合の基本問題の正答率が40%などという散々な結果になるんですよ・・・(あくまで個人の感想ですので、お許しください。)
算数や数学を教える時にはよく、
WhyではなくてHowを!
と言われます。
要するに、Why(なぜ?)は後回しで良いから、まずはHow(どうやって?)から習え!みたいな話です。
塾長も授業中にこの言葉をよく使います。
テントウムシの図だってその一つじゃないか~という意見もあると思います。
いや、それもある面では正解と思いますけどね。
思いますけど、
少なくとも”速さ”と”割合”、そして今目の前で中学生たちが四苦八苦している”オームの法則”でのテントウムシの図の利用は、絶対に正解ではありません。
速さと時間と道のりの関係なんて、日常生活で十分に身についているのです。
問題なのは、その十分に身についている関係ですら、式を立てられない読解力不足と立式力不足にあるのであって、テントウムシの図はそこを解決するものではないでしょう?
この図を使っている限り、ちょっと問題をひねられるとまったく手も足も出なくなるだけです。
塾長のたくさんある野望のひとつは、このテントウムシの図を日本中から抹消すること!
・・・と、そこまで言うとちょっと大げさですが、でもそのくらい、この図はダメダメだということを理解して欲しいですし、賛同もいただければ幸いです。
と言いつつも・・・。
なんだかんだ言いながらも、テストを目前に、現実路線を取らざるを得ないのが悲しいところです。
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