【塾長日記】相手に伝わってます?
「10,000円”から”お預かりします。」
「ご注文の”方”はお決まりですか?」
塾長が外食産業に居た頃は、大問題な用語で、アルバイト君たちに正しい使い方を指導するのが大変でしたけど・・・。
最近はなんの指摘もないので、すでに市民権を得たのでしょうか。
昨日、毎年行われる文化庁の国語に関する世論調査のニュースをしていました。
そのニュースを受けて、番組では、いろいろな言葉で、その使い方の〇✖クイズをしていましたけど、無駄なことだなといつも思います。
たいてい間違いとされる用法を使っている人が多い言葉が取り上げられるのですが、そもそも半分以上の人が間違っている使い方をしているのであれば、すでにその間違った使い方の方が正しい使い方ではないのか?といつも思います。
少数の人しか知らない正しい使い方より、大多数の人が理解できる間違った使い方の方が、コミュニケーションが取れるんですから。
それに、
もう何年も同様の調査を見てきて思うのですが、この調査のニュースで、「間違ってるよ!」と指摘された言葉の使い方が、その後、世の中で修正されて正しいとされる昔の使い方にちゃんと戻った例を知りません。
言葉は時代によって変化していくものですから、昔の人間と今の人間で使い方が違うのは当たり前だし、年寄と若者が違った使い方をするのも当たり前と思います。
大事なのは、相手の言いたいことを理解してあげる努力と、こちらの言いたいことを相手に理解してもらう努力と思います。
それがあれば、使い方の正誤なんて大した問題じゃないですよ。
と言っても、
入試の作文や小論文、面接などで間違った使い方をするのはちょっとまずいですから、正しいとされる使い方を勉強しておいた方が良いのは間違いありません。
入試もやはり相手があることで、その相手というのは言葉のプロですからね。
その言葉のプロにちゃんと評価してもらえる表現というのは、簡単に世の流れに左右されるものではないですから。
結局、このニュースをちゃんと見て、正しい使い方と間違った使い方について勉強しておかないといけないという結論に毎年落ち着くわけです。
しょーもない話ですが、仕方ありません。
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