わからないからどうするの？

わからない問題を考え続けるのはしんどいです。勉強が楽しくないそもそもの原因は、わからないことを考え続けるから、わからないことを考え続けさせられるからと思います。でも、よほどの天才でない限り、わからない問題はそこらじゅうに転がっています。ちょっと問題集を始めると、わからない問題ばかりですぐに疲れてしまうというのはよくあることでしょう。こういう時に、解答と解説を見るのをためらってはいけません。今、この問題がすぐにわからなかったという事実は、何分、何時間考え続けても同じ事です。大切なのは、次に同じパターンの問題に出会ったときに、今回よりもスムーズに正解する力をつけることです。今できるかどうかは大きな問題ではありません。今できなかったからといって、何にも恥ずかしがることはないのです。それよりも、できなかったという事実を受け入れないで、それを解決するための努力を何もしないことが恥ずべきことです。できないところがわかったのに、それをそのまま放置することが”ダメ”な原因です。勉強の苦手な多くの子は、時間をかけるところを間違っています。わからない問題を考え続けることに時間と体力を消費して、その問題の解き方を確認したり反復したりするところに時間をかけていません。答を見なさいと言うと、自分の答に×をして、正解を赤で書きなおすことで終わったことにしています。提出物でも無い限り、赤で正解を写す作業には何の意味も無いのですが、小さい時からそうするものだと教えられてきているのですね。何の疑いもなく、答合せをしていきます。○の時も、×の時もペースは変わらず、自分の答がなぜ違うのか、どうやったら解けるのかなんて考えることもなく、もちろん解説なんて見向きもしません。赤で正解を書くか書かないかではなくて、次に同じ問題に出会ったときに、自力でできるかできないか。勉強という面では、目的はそこだけです。そのためには、間違った問題やできなかった問題の正解を確認し、解き方を確認し、そして類題を何度も解いて定着することが必要なはず。他にも、ノートをきれいにまとめるかまとめないか。家庭学習をするかしないか。授業を真面目に聞くか聞かないか。すべて、解けなかった問題を解けるようになるための方法論であって、それ自体が目的になってしまってはいけません。最終的には、自力でできない問題をできるだけ減らし、自力でできる問題をできるだけ増やすことができれば良いのです。そのためにどうしないといけないのか、どうやれば良いのかを自分で判断できるように、日々指導をしていきたいと思います。本年度より漢検を当教室で受験していただけるようになりました。塾生以外の一般の方の申し込みも歓迎いたします。次回は6月19日（日）です。

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