【竜操教室 塾長日記】ちょっと、何言ってるかわかんないんだけど・・・

中学生の塾通いは、科目選択の優先順位として数学・英語 → 理科・社会ということが多いです。


サービス業は世の中のニーズに合わせないと生き残れないですから、当然、数学英語の指導に力を注ぐことになりますよね。


でも、本当にそれで良いのか、いつも葛藤しています。


例えば数学の確率の問題でこんな質問がよくあります。


「先生! ”同様に確からしい”・・・ってどういう意味ですか?」


「”無作為に抽出”って、どう読むんですか?」(もちろん意味も知りません)


それは、こういう意味だよ!と説明するとちゃんと解けますけどね。


数学ですらこんな感じ。


国語に語彙が必要なのは当然ですが、中学から高校になってくると、他の教科でもまず語彙が足りないと大変苦労することになります。


それこそ、理科や社会なんて、1文読み進めるたびに読めない漢字、知らない言葉のオンパレードで、専門知識を理解する以前の問題になりかねません。


来年度から小学校でも英語が教科化されますが、母国語の語彙が足りなれば、いくら英語を勉強してもそのレベルは限定的。


要するに、どの教科を学習するにしても、日本語で習うのですから基本的な日本語力を身に付けているのは当たり前のはずです。


それに加えて、近頃は大学入試もAOや推薦の割合が高まってきていて、それらは必然的に自己アピール文があったり小論文を書かされたり、面接やグループワークでコミュニケーション力を問われたり、語彙を含めた総合的な日本語力が不可欠になりつつあります。


でも・・・。


前述の通り、国語を真っ先に指導しようとする塾も、国語を真っ先に受講しようとする生徒もとても少ないのが現実なのです。


数学や英語を使わない仕事は山ほどありますが、適切な日本語力はほとんどの仕事で必要なわけで・・・。


巷でよく聞く、


「ちょっと、マジで何言ってるかわからないんだけど・・・」


って、ギャグが正直笑えない塾長なのでした。


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