【竜操教室 塾長日記】その目的が全然掴めていない
勉強の要領が掴めていない生徒というのは、ワークの取り組み方を見ればすぐにわかります。
わからない問題に出会ったとき、ただじっと見つめて考え込んでしまったり、教科書をペラペラとめくって答えを探すのにやたらと時間をかけてしまったり。
それなのに、答え合わせの段階になると、赤ペンで答を丸写しするだけで、あっという間に終わってしまいます。
さらに、答え合わせをしないまま放置していても気にならない様子だったり、最初からあきらめて答だけを写して提出していたりすることもあります。
つまり、ワークを学習する根本的な目的をまったく理解していないのです。
「提出しろと言われたから仕方なく埋めているだけ」という姿勢では、勉強ができるようになったり、テストの点数が上がったりするはずがありません。
本来、ワークを学習する第一の目的は、今の時点で自分ができることと、できないことを確認することです。
そして、できないことを見つけたら、それをできるようになるまで繰り返し学習し、答や解き方を身につけることが第二の目的です。
「できないことをできるようにする」ことこそが最大の目的なのですから、最初からすらすら解けるはずがないのは当たり前です。
意味がわからなくても、同じ問題を2回、3回と解くことで理解できるようになることもありますし、覚えていなかったことが定着することもあります。
それこそが勉強なのです。
しかし、要領の悪い生徒は、その過程を踏まずに途中で力尽きてしまうのです。
勉強とは「できないことをできるようにする」ための営みです。 ワークはそのための練習場であり、単なる提出物ではありません。
答えを写すだけでは何も身につかず、時間をかけて考え込むだけでも前進はありません。
大切なのは、「できなかったことを繰り返し挑戦し、できるように変えていく」という姿勢です。
この意識を持つかどうかで、学習の成果は大きく変わります。
ワークを「自分の成長を確認し、積み重ねるための道具」として活用できるようになったとき、初めて勉強は力となり、テストの点数にもつながっていくのです。
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