【竜操教室 塾長日記】正解は教科書の中ではなく、頭の中

理科や社会のワークを解くとき、教科書の該当ページを見ながら進める生徒は少なくありません。


「え?当たり前じゃないの?」と思う方もいるでしょう。


学校の先生や保護者も「教科書を見ながら勉強しなさい」と言いますからね。


もちろん、教科書を読み込むこと自体は大切です。


しかし、ワークの答えを教科書から探し出す作業は、残念ながら“勉強”とは言えません。


少なくとも、次のテストで点数を取るための勉強法ではないのです。


なぜなら、定期テストでは教科書を持ち込めないからです。


必要なのは、教科書から答えを探す力ではなく、自分の記憶から答えを引き出す力です。


もちろん、記憶に定着させる過程で教科書を読むことは有効です。


ただし、一度読んだだけで覚えられるなら誰も苦労しません。


ワークの答えを教科書から探そうが、解答冊子から探そうが、大きな違いはないのです。


重要なのは「正解を探す時間」ではなく「正解を記憶する時間」にどれだけ投資できるか。


ところが、教科書を見ながらワークを進める生徒の多くは、最初の一回目に時間をかけすぎて満足し、二回目・三回目の記憶定着を怠ってしまいます。


テストで点を取るためには、ただ長時間机に向かうことではなく、「どれだけ記憶に残せているか」「何も見ずにどこまで正解できるか」


この視点を忘れずに、日々の勉強に取り組んでほしいと思います。

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