【竜操教室 塾長日記】ノートを取る目的は何だっけ?
総復習をするときなんかに、映像授業を視聴させることがよくあります。
ただ見るだけでなくて、その内容に即したテキストがちゃんとあって、それを埋めながら授業を聞いていくということになるのですが・・・
その様子を横で見ていると、何のためにこの映像を見ているのかをすっかり忘れてしまう生徒が多いことに気が付きます。
目的は、自分が知らなかった知識、忘れてしまった知識などを取り込んで、以後は自分だけでそれを再現できるようになること。
要するに、映像の中で取り扱う問題について、その解き方を理解し、後々に自力でちゃんと解けるようになることです。
当たり前でしょ?
でも、実際には当たり前でないのです。
いざ授業を見始めると、授業の中で板書されたことを手元のテキストに写すことが目的に変わっていきます。
女の子だったら、色ペンなんか使って、ものすごく綺麗に写す子も多いのですが、直後に授業の内容を尋ねても、「え?なんだっけ?」って感じで全然記憶に残っていません。
テキストには綺麗に記録されているのに、頭の中にはまったく記憶されていないのです。
これって、学校の授業でもそうです。
板書を自分のノートに写すことに必死になればなるほど、その板書の内容は記憶の中に残らないということになってしまいます。
そして、そういう状態で授業を小学校の時から何年も受けてしまうと、それが目的から逸脱している意味の無い行為だということにすら自分では気が付かなくなっています。
授業はちゃんと聞いて、ノートもちゃんと取っているのに、さっぱり理解できません!って人はまず間違いなくそういう状態になっていると思われます。
授業や講義を聞く目的は、自分がわからないことをわかるようにすること。
ノートを取るのはそのために必要だからであって、ノートを取ることが目的にならないようにして欲しいと強く思います。
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