【竜操教室 塾長日記】途中式を書けば必ずミスは減る!という嘘にだまされてはいけない。

小学生の筆算を教えると、繰り上がりの数字を丁寧に書くように指導されているようですね。


習いたての時は良いですけど、そのうち面倒だから書かなくなります。


それを見て、


「だからミスが増えるの。ちゃんと書きなさい!」


なんて指導しちゃダメですよ。


どっちかと言えば、


「まだ繰り上がりの数を書いてるの?暗算しなさい!」


というのが正しい指導です。


面倒だから書かないというのであれば、書かないでも良いどころか、そのまま書かないでも速く正確に解けるように鍛えていくべきものだと思います。


中学生になってまで、掛け算や足し算の筆算で繰り上がりを書いているのを見るとめまいがします。


暗算で処理できるレベルのものをいちいち書かないと処理できないのでは、計算力を鍛える上では明らかに不利です。


そして、暗算力は鍛えれば鍛えるほど伸びますが、鍛えなければいつまで経っても伸びません。


だからこそ、小学生の段階から、暗算で処理できる計算はできるだけ暗算で処理するように指導すべきなのです。


無駄な途中式を書くように強制されることで、暗算力を鍛える機会を奪われた子供たちはかわいそうだと思います。


これは、中学生や高校生になっても同じことです。


途中式と言うのは必要なものは書かなければいけませんが、必要でないものは書いてはいけないのです。


必要か必要でないのかの判断は、現時点の自分の力ではどちらの方がより速くより正確に解くことができるかで決めます。


当然、ひとりひとりのレベルは違いますし、同じひとりでもそれぞれのステージで違うのですから、一律に「途中式をちゃんと書きなさい!」と指導できるものではないのです。


騙されないようにして欲しいと思います。

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