【竜操教室 塾長日記】たかが1点に泣き、たかが1点に笑う。

3年生の懇談では、私立一期入試の受験校を決め、その場で願書を書くことになっています。


私立を決めるにあたって特に重要なのが3年次の評定です。


5点×9教科の45点のうち何点取れたかでいろいろな条件が変わってきます。


出願条件をクリアできるかできないか。


受験料が無料になるか有料になるか。


入学金などの納付金が免除になるかそうでないか。


入学後の奨学金が出るか出ないか。


そもそも事実上の合格がこの時点で決まるかどうか。


それらが点数のみで決まっていきます。


それぞれの条件に対して、たった1点足りなくてもダメなものはダメ。


授業中、ちょっと静かにしていただけで、


あるいは、提出物を(たとえ答の丸写しでも)ちゃんと出していただけで、


簡単に取れたかもしれないその1点を、今さら悔やんでみても仕方がありません。


自分がどれだけ頑張っていたかとか、逆にどれだけサボっていたかとか、そんなことはどうでも良くて、純粋に最終結果の点数だけで選択肢が広がったり狭まったりするのが入試というもの。


自分の希望に関わらず、点数で他人から選別されるという現実を、もしかすると人生で初めて経験している生徒も多いのではないでしょうか。


入試とはそういうものなのです。


入試だけではなく、これからの人生では事あるごとに他人から評価され選別され続けるわけで、だからこそ、自分が自分の希望を通そうと思う限り、自分の価値を常に高めておく努力が求められるのですよ。


なぜ今、勉強をしないといけないのか。


なぜ授業態度を良くし、提出物をちゃんと出し、校則を守り、テストに向けて準備をし、部活や委員会などの課外活動を頑張らないといけないのか。


それは、他人から見た客観的な自分の評価を高めておくことが、自分の希望、やりたいことを叶える近道のひとつだからですよ。


そういう社会の現実を理解して、自分なりにそれに対応していくことができるようになることが大人になるってことではないかと塾長は思います。


高校入試は大人になっていくための機会のひとつです。


すでにほぼ進路が決定した生徒たちも出てきていますが、そういう社会の現実を理解した上で、次のステージに向かって頑張って欲しいと思います。

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