【竜操教室 塾長日記】日本人だからと言って、日本語力のチェックをしていないのはまずいと思いませんか?

竜操教室は漢検の準会場ということで、少ない人数ですが毎回受験者が居ます。


当然ながら、合格する生徒も居れば、残念ながら不合格の生徒も居ます。


例えば、入試を控えた中3生ですが、受験者のほぼ全員が3級を受験します。


200点満点で合格は140点以上なのですが、同じ中3生でも、180点ほどの高得点で合格する生徒も居れば、100点を大きく割り込んで不合格という生徒も居ます。


そりゃ、人それぞれだよね~と軽く考えてはいけません。


漢検は任意で受験するものですから、漢検を受けてみよう!という意欲のある生徒でも、これだけ大きな差があるということです。


もしこれを全員が強制的に受験したらどういうことになるでしょう?


おそらく、下位の生徒は相当にひどい点数になるに違いありません。


得点率は4割?それとも3割?いや、もっとひどいかも・・・


ちなみに、3級は中学卒業レベルの漢字や日本語の語彙の問題です。


そのテストで3割程度しか得点できないというのがどういうことかわかりますか?


それはまさに、母国語である日本語の文章を、ちゃんと読んだり書いたりできるレベルではないということですよ。


国語の教科書はもちろん、その他の教科の教科書にしても入試問題にしても、そこに書かれている日本語をちゃんと理解できるだけの力が全然足りていないということじゃないですか。


イメージが合っているかわかりませんが、塾長が英字新聞を辞書無しで読んでいるような感じかもしれません。


知っている単語だけを拾って、なんとか前後の意味を類推するだけ。


その学年相応の漢字力や語彙力が足りていないということは、外国から日本にやってきた留学生が、覚えたばかりの日本語で普通の授業を受けたり、日本語で書かれた入試問題に挑戦しているようなものではないかと思います。


そんな、日本語の正しい理解に苦労する状態の生徒も多く抱えたままで学校の授業が進行しているとなると、いろんな教科で理解不足になるのも仕方がありません。


漢検は母国語である日本語の力を見る検定なので、英検や数検とは重みが違うと塾長は思います。


漢検でなくても良いのですが、そもそも母国語である日本語の力が、その学年相応であるかどうか、その学年の授業や教科書内容を理解できる力に到達しているのかどうかをチェックして、足りていなければまずそのフォローを優先して行うような仕組みも必要ではないでしょうか。


おそらく、外国人の子供が多い地区では、そうした子供向けに日本語力を支援してあげる取り組みがシステム化されているでしょうが、日本人だからと言って、日本語力がちゃんとついているというわけではないのですから、同じような対応をすべきだと思うんですけど。


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