【塾長日記】問題解決は現状を知るところから。
何事も現状の問題点を知らなければ、改善などできるわけがありません。
成績が悪いとして、
じゃあどこがどのように悪いのかをまず調べるのが当たり前。
それは科目別かもしれませんし、単元別かもしれません。
過去からずっと悪いのか、それとも今突然悪いのか、それとも浮き沈みが激しいのか。
それを細かく調べ始めると、認識と全然違ったりするわけで・・・。
そもそも、成績が悪いことは皆わかっているのに、その原因が細かくはどこにあるのかを具体的に調べていないことが多いんです。
やれ、数学が苦手だの、本を読まないだの、家で何にも勉強をしないだの、授業で寝てばかりいるだの・・・
目につく問題点を列挙することは誰でもやりますけどね、じゃあ、具体的にどれがどこまで成績に影響を与えていて、どれをどこまでどうやって改善すれば良い?って聞くと、そんなこと誰も考えてないんです。
そんなこといちいち調べても面倒だし無意味だから、とにかく勉強して、とにかく成績をあげなさい!みたいな、解決策でもなんでもない話になって、結局何も変わらずに、無限ループに入るわけですよ。
その無限ループから抜け出すには、まず面倒でも苦しくても無意味だと思っても、しっかり現状把握をしないことには始まらないのです。
今日のニュースに出てたんですが、教員にタイムカードを導入する是非について、そんなもの意味がない!という論調の記事でしたね。
もう完全に思考停止しています。
細かいところはどうでも良いから、とにかく人を増やせ、部活を止めろ、みたいな。
人を増やすにも、仕事を減らすにも、まず現状がどうなっているのか、全然把握できていないでしょう?
教務の負担がどの程度で、部活動の負担がどの程度、親の対応や素行不良生徒の対応、職員会議に自身の研修などなど。
個々の教員、個々の現場によって問題点もその解決策もまったく違ったものになるはずなのに、ただ、きつい、苦しい、休めない、だけではどうしようもありません。
それらをきちっと把握して、それぞれに応じた対応をするのが筋というもの。
そのための学校現場へのタイムカード導入は、他に妙案があるわけでもなく、とりあえず必要なものじゃないですか?
その運用の仕方に問題がある現場もあるかもしれませんが、それならそれで、その問題点をピックアップしていけば良いのです。
なにより、何かを改善しようという時に、ちょっとでも今より負担が増すことについていちいち拒否反応を示していたのでは何も前にすすまず、現状も何も変わらないままです。
問題を解決するときの優先順位第1位は、現状の問題点をできるだけ細かく、できるだけ具体的かつ客観的に把握することでしょう。
それは、何事でも同じと思います。
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