【塾長日記】漢字はとても大切なもの。だって日本人なんでしょ?
常用漢字は約2000語あります。
これを小中学校の9年間で学んでいくのですが、これがとても大切。(当たり前)
英単語も中学3年間では約1000語を学びますが、その数だけ比べるとたいした違いではないようにも思いますが、実際はめちゃくちゃ違います。(と思います。)
漢字は、1字単独で使う場合ももちろんありますが、さらに他の字と組み合わせて熟語を作ります。
2000語の常用漢字だけの組み合わせでも、できる熟語の数って天文学的になりませんか?
何万?何十万?
いや、ちゃんと調べたことが無いので想像で話していますが、とにかく漢字は、ひとつをちゃんと知るだけで、同時にそれに伴う関連の熟語も一緒に知ることになるわけで・・・
たったひとつの漢字を覚えているか覚えていないかで、トータルの語彙量が大きく違ってくるのです。
たとえ読み方のわからない2字熟語があっても、とりあえず音読み音読みで読んでおけばなんとかなることが多いし、意味だって、訓読み訓読みで読めばなんとなくわかることが多いじゃないですか。
つまり、漢字の勉強は一粒で何倍もおいしいのです。
だからこそ、その一方で、その学年で知っておくべき漢字を知らないでいることは、漢字の勉強だけでなく、国語だけでもなく、他の様々な勉強にも悪い影響を与えてしまうことにもなってしまいます。
例えば、音読みと訓読みの違いを意識して覚えられていないだけで、見たことがある漢字で作られた熟語なのに、それを無理やり読むこともできないし、そのおよその意味だってまったく理解できません。
国語の教科書だけでなく、他の科目の教科書だって、すでに習っている漢字を使った言葉はどんどん登場しますが、その意味がわからなければ、その科目を勉強するのも大変になります。
気が付くと、社会の教科書も理科の教科書も、まったく読めなくなっていたということになりかねません。
熟語の意味を辞書で調べさせているとわかるのですが、漢字が苦手な生徒は、ひとつひとつの漢字の意味と熟語の成り立ちとを併せて考えられていないことがよくあります。
天文学的な量の熟語を覚えるのに、漢字ひとつひとつの意味を結びつけずに、それぞれバラバラに記憶するなんて、ムリな話なんです。
それに類義語だって対義語だって、意味や成り立ちがわかるからこそ覚えられるものです。
漢字の勉強というのは、小学校の低学年から習慣化されていれば何の問題も無いのですが、中学生や高校生になってから今さら始めようと思うと、地味だし、面倒だし、自分の今のレベルもわからないし、どこからやったらいいかわからないし、効果がすぐに見えないし、なかなかハードルがたくさんあるものです。
その上、英語や数学のような他に目につく勉強が当たり前に優先されて、漢字の勉強なんて、常に後回しにされてしまいがちです。
でも冷静に考えてみてください。
漢字の勉強とそれに伴う語彙の勉強って、社会に出てから一番必要なことではないですか?
日本人で、日本で暮らして、ずっと日本語で生きていく可能性が高いわけですから、そこで一番必要になる勉強をもっともっと大切にして欲しいと、そう思います。
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