【塾長日記】正解とされる解き方でしか考えられないのでは、この先、思いやられます。
問題です。
全部で32人の生徒全員を、4人の班と5人の班に分けます。班の数は全部で7つだったとすると、4人の班と5人の班はそれぞれいくつずつできたでしょう。
これ、中学2年生の連立方程式の応用問題で出題されてるんですね。
で、この問題を見て、中学生が考えこんでいます。
何を考えこんでいるのかというと、どうやってこれを連立方程式にしたら良いかというところですね。
連立方程式の文章題にまだ慣れていないと、これがなかなか難しいようです。
しばらくすると、わからん!と言ってあきらめてしまいます。
おいおい。
そりゃあ、連立方程式の立式ができないのかもしれないけれど、答はわかるでしょ?
と言うと、きょとんとしています。
式ができないのに、なんで答がわかるんですか?って顔です。
この問題、連立方程式の応用問題として出題されていますが、実はまったく同じ問題を小学校4年生でも、5年生でも出題されているんですよ。
実際に表を書いてみて、全部5人の班だったらどうなって、ひとつだけ4人の班にしたらどうなって・・・というふうにやったらすぐに答が出ます。
こんな簡単な問題、実は連立方程式なんて使わなくても解けるでしょ?
学校のクラスで同じように班を作るときに、いちいち連立方程式を使いますか?
あ、なんだ、そんなんでいいの?と言われますけど、そんなんもなにも、解け!と言われてるんだから解ければいいんです。
数学の問題は、正解は一つでも、そこに至る解き方は一つではありません。
困ったことに、正解を出すという最終目的を忘れて、教えられた解き方ができないとそこで解くこと自体をあきらめてしまう生徒がとても多いのです。
わからなくなった時、これって、なんか他に解く方法無いかな?と思わないんですね。
こういうのは”生きる力”にもつながるところだと思いますけど。
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