【竜操教室 塾長日記】わかるはずないさ。読めてないもの。
問題文が読めない、意味を理解できないのは致命的です。
日本語の文の構成、つながりがわからないので、何を聞かれているのかを理解できないのです。
例えば、
「2直線y=3x+2とy=ーx+6の交点と点(3,2)を通る直線の式を求めよ。」
という文章の切れ目が、「交点と」の後にあると思い込んでいるんです。
「何を聞かれてるの?」と聞くと、「直線の式!」
「どんな?」と聞くと、「点(3,2)を通る直線!」
「他には?」と聞くと、「え?」って言います。
つまり、「交点」を求める問題と、「直線」を求める問題がそれぞれ別々のものと考えているので、意味が通じていません。
あるいは、「半径3cmの円Aと、半径6cmの円Bがあり、それぞれの円の面積の和を面積とする円Cの半径を求めよ。」というような問題。
「何を求めるの?」と聞くと、「半径!」
「何の?」と聞くと、「円Cの!」
「どんな円?」と聞くと、「半径3cm!」とか、「わからんから聞いとるんじゃ!」とか言われます。
この時点で、すでに円Aや円Bの存在は忘れ去られているんですよ。
要するに、問題文の最後だけ拾って、そこまでの条件をまったく読んでいないか、読んでいても理解できていないので、問題が解けないってことです。
数字しか書いていない「計算式」ならなんとかなってますが、文章が書いてあったら、もう何をしたら良いのかがわからなくなるんですよ。
これは、相当に深刻なことです。
たった2行程度の数学の問題文の意味が理解できないのですから、理科や社会の問題、教科書の本文などについても、ちゃんと読んでいるのか、もし読んでいたとしても、どの程度理解できているのか、まったく不安です。
勉強ができないほとんどの理由は、実は日本語の理解力の問題ではないか、と個人的には思います。
ただ、実際にはそういう問題点への対応は簡単にはできないってところが問題なんですよね。
どうしたものか。
0コメント