【塾長日記】点と線と面

英語の教科書本文を理解させるのに、英語の本文そのままの穴埋め問題を作成して生徒たちに解かせています。


わからないところは、もちろん教科書で調べさせて答えさせているのですが、ここでも成績を伸ばせる子と伸ばせない子の差が大きく目立ちます。


ある子は、教科書の本文に書いてある単語をそのまま右から左に埋めるだけ。


単語も、綴りを一文字一文字拾いながら書き写すような状態です。


穴埋めの英文の下には、日本語の意味も記載しているのですが、そこにはまったく興味がありません。


穴埋めをするには必要無いからです。


教科書の英文を、意味も読み方もわからないままなのに、ただ書き写すだけで、その場をなんとかやり過ごすことが目的です。


ちょっとやっただけで、


「はぁ~ 終わったぁ~ 疲れたぁ~」


という感じです。


ひとつの点を与えたとき、その点だけしか押さえられていないのですが、これだけで勉強をした気になっています。


対して、成績が良い子、またはこれから伸ばしていける子というのは、それだけでは終わりません。


本文の全体の和訳も読んでいますし、穴埋めになった英単語や熟語とその意味もチェックをしています。


当然、それをテストまでに暗記し、理解しなければいけないということも意識できているのです。


つまり、何のために今その課題をやらされているのかを自分で考えて、その目的のために何をしなければいけないのかを考えているということ。


だから今、ただ英語を右から左に書き写すだけでは何の意味も無いこともよくわかっています。


ひとつの点を与えるだけでも、それにつながる線を押さえ、そしてその線を含む面へと、自分で範囲を拡大して勉強をしていくことができるのです。


勉強をしている様子をパッと見ただけでは、その違いは大きくないのですが、ひとつひとつの勉強の中での細かな意識の違いは、結果として天と地ほどの大きな差を生むことになります。


だからこそ、まずその意識のところを変えないと、何も始まりません。


ということで、2学期早々ですが、今のところ何も始まっていないというのが頭が痛いところなのです。



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