【塾長日記】無駄な途中式は書かない

途中式は何のために書くのか。


・・・って考えたことあります?


学校の先生が、「計算ミスを無くすために途中式はちゃんと書きなさい。」と毎日のように話をしていたら、真面目な子ほどそう思い込んでいきます。


保護者の方にも、そうお考えの方が多いように思います。


でもですね。


数学ができる生徒ほど、無駄な途中式は書かないものですよ。


途中式の目的は、より速く、より正確にその問題を解くために決まっています。


その目的を理解していれば、ひとつひとつの途中式について、果たしてそれを書くことで速く正確になるだろうかという判断が必要になります。


その判断をするのは、もちろん解いている本人なのです。


本人が自分の力を理解した上で、より速くより正確な方法を選択するのが正しい道です。


本人のレベルが、そういう判断ができるところまでいっていないのであれば、先生や保護者の方が判断してあげることも必要ですけどね。


どちらにしても、クラス全員に一律で同じ途中式を書かせるように指導するのは明らかに間違いと思います。


手順は示しますよ。


でも何かを強制をするのは間違いなんです。


計算力、そしてその源泉となるべき暗算力や記憶力については個人個人でレベルが違いますから。


速く正確に解くために、あえて途中式を書かない選択をしているのであれば、それはまったく問題ありません。


じゃあ、なぜ学校の先生は途中式を一律で書くように指導してしまうのでしょう。


それは、より速くより正確に解くためという途中式の目的を見失っている生徒が多いからです。


書けと言われるから仕方なく書くけれど、


面倒くさい!


そこに、”より速くより正確に”という考え方は一切ありません。


途中式を書かないことで、遅くなろうが、不正確になろうが、面倒を避けるという大きな目的の前に、そんなことは全くお構いなしなのです。


実は、”より速くより正確に”解くことが、一番面倒くさくないのですが、それを理解しているのは数学ができる子たちだけというところが大いなる矛盾でして。


何をするにも、常に目的を考えて行動することが大事なんですけどね~。


困ったことです。



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