【塾長日記】読書感想文は模倣から

夏休みの宿題。


頭が痛いのが読書感想文をはじめとする”作文”ってやつです。


普段長い文章なんて書き慣れてないのに、


しかも学校の授業で作文や論文の書き方なんてちっとも教えてくれてないのに、


夏休みになるといきなり「書け!」って言うんですから、理不尽な宿題の代表格のようなものだと塾長は思います。


昔からそうですよね。


ここだけの話、塾長は小学生のころ、よく他人の作文をそのまま写して提出してました。


今のようなネット環境があるわけでもなく、


他人の文章なんてそんな簡単に手に入るわけでもなく、


そんな中苦労して、文集を見つけたり、作品集を見つけたりして、その中から自分が書きたいと思うような文章を見つけては、そのまま筆写していたのを思い出します。


先生にばれて、こっぴどく叱られたこともありました。


もちろん、良い子は、他人のものをそのまま写してしまうような、そんなことをしてはいけません。


当然です。


でもですね。


絵とか習字とかは、他人の作品を見てそれを写すことそのものが、上達のために必要です。


自分なりのオリジナリティーを出すにしても、まず基本的なことが理解できていない限り無理です。


ところが作文では、その基本的な書き方を教えてくれない上に、他人の上質な文章に触れる機会も限られています。


読書感想文を書くにしても、物語や説明文などの文章は読んでいたとしても、他人の読書感想文をどれだけ読んでいますか?


素晴らしいとされる読書感想文を、子供たちが読む機会はほとんどないのです。


そんな状態で、ただ「書け!」って言われても、まとものなものが書けるはずないと塾長は思います。


作文力を上達しようと思ったら、まず他人の作文をしっかり読むことが必要でしょう。


その上で、素晴らしいなと思った他人の文章をお手本にして、その構成や表現技法などを真似て自分で書いてみるところから始めるべきと思います。


ごく初期段階では、「これパクった?」というぐらい似ていても構わないと思います。


良質な他人の文章に触れていく機会が増えてくれば、構成や表現の引き出しも増えて、だんだんと自分なりのオリジナリティーあふれる文章が書けるようになるかもしれません。


そこまでいかなくても、平均点レベルの文章を書くことに、それほど頭を悩ませることは無くなるでしょう。


ネットで検索すれば、いくらでも他人(しかも同世代)の文章を読むことができるのですから、作文や読書感想文で悩んでいるのであれば、まずはそこから始めてみてはいかがでしょう。



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