【塾長日記】夏期講習

毎年のことですが、うちはあまり”夏期講習”を積極的におすすめしていません。


塾の経営的な事情で言えば、追加で大きな売上の見込める講習ですから、積極的に販売するのがセオリーなんですけどね。


大手の塾だったら、完全に予算化されているはず。


要するに、期末テストの前ぐらいから面談を入れて、脅すんです。


このままじゃあ厳しいですよって。


子供が嫌がっているかどうかなんてお構いなしに、スポンサーである親の方を脅すんです。


それで、何万円も、あるいは何十万円もの大金を払うことで安心感を買わせる。


成績がお金に比例して買えるんだったらまだましですが、そんなことは絶対にありません。


塾長は自分が親の立場として、そんな積極的な営業をされたらひいちゃいますけどね。


結局勉強なんて、自分でやらなきゃ!とかやりたい!と思わない限り、意味無いと思ってますから。


で、中学生の場合、やらなきゃ!とかやりたい!と思えば、まずは学校の課題がたくさんあります。


それをちゃんとやるだけでもそこそこ大変なんです。


学校の課題をそっちのけにしておいて、塾の授業と塾の宿題をちゃんとやれるとは全然思いません。


学校の課題は真面目にちゃんとやっているけど、なかなか結果が出ないとか。


学校の課題は難しすぎて自力ではまったく手が出ないとか。


何か、誰かプロの手を借りなければ・・・というような理由があれば別ですけどね。


そんな生徒ばかりではありません。


ほとんどの生徒が、学校の宿題を活用しようと思えばできるのに、ちゃんと使いこなしていないと塾長は思っています。


だから、うちの教室は、その方法からまず指導しようとしているのです。


勉強は、基本的には自分でやるものだからです。


ところが、夏期講習としてお金を追加で取っている塾は、そんなわけにはいかないでしょう。


お金を取った分、それに見合ったカリキュラムを追加で設定し、教材だってわざわざ別に用意して、講習をするのです。


学校の課題のやり方すらわからず、それをうまく回せていないのに、その上に追加で負担をかけて、完全にオーバーフローじゃないですか?


そうなると、塾の宿題もぎりぎりでチャラチャラってやって、授業は全然聞いてないし、おまけに学校の宿題をやる時間も奪われてしまうから答を丸写しのやっつけ仕事になっちゃうし・・・


もちろん、学校の課題も塾のカリキュラムもすべてこなせる生徒にとってはものすごく有益でしょうけど。


はっきり言って、そんなことのできる生徒が、平均以下のレベルでふらふらしていることはほとんどありません。


そんなこと言っても、家でずっとゴロゴロされても困るというのであれば、学校の宿題を持たせてうちの教室に向けて追い出してください。


宿題の自習は無料ですし、学校の宿題はさすがにやらないとダメと思っている子も多いので、やってみると、思ったより自主的な学習を長時間続けられるものです。


無理強いされたわけでもないのに、宿題とは言え自主的な勉強を長時間続けられるようになってきたら、それは勉強面で大きな大きな進歩ですよ。


お金を払って強制的にいくら勉強をさせても、このステップには絶対につながりませんから。


勉強は、基本的に自分でやるものです。


長い夏休み中に、うちの塾生たちには、ぜひその覚悟を持たせたいと思います。

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