【竜操教室 塾長日記】忘れ物の話。
中学1年生の幾何の授業。
作図をするのに必要なのでコンパスを持って来なさいと指示しています。
初めての授業の時から実際に作図の授業をする6回目ぐらいまでの毎回の授業で、次は使うかもしれないから持ってきておきなさいねと確認を入れているにも関わらず、
「先生!忘れました!」
と平気で言う生徒が数名。
頭が痛い話ですが、ただ一方で、中1の最初なんてこんなものだろうと塾長は思います。
他の授業担当の先生に聞くと、忘れ物が多い生徒はやはりほぼ同じ生徒が重なるようで・・・、
とりあえず学校側の当面の対策としては、学級担任から忘れ物の多い生徒の保護者に「前日に一緒に準備・確認させてください」と依頼しているらしいです。
ただ、いくら忘れ物を無くすためと言っても、保護者がいつまでも手を出していれば、結局いつまでも自分の責任でなんとかするという意識はつきません。
だから保護者が主体的になって、ひとつひとつ次の日の準備を考えて一緒に用意してやってはダメと思います。
保護者の確認は最後の最後に「ちゃんと自分で確認したか?」の点だけで十分です。
忘れ物をしたら自分にどういう不利益や実害があるのかを自分で理解して、そうならないためにはどうすれば良いのかについても自分で考えて改善の努力をさせることが指導なので。
今忘れ物が多いということであっても、それを本人が問題点だと意識して今後改善することができるるのであれば、まったく問題ありません。
実はそれよりもちょっと心配なのは、忘れ物が表面に見えてこない他の生徒たち。
本当は自分では何もしていないけれど、全部、保護者が手を出して準備・確認している生徒も中には居るのでは?と思います。
勉強面も生活面でも同じことなのですが、今できないことを見つけて、それをできるようにしていくことが成長につながります。
できないことをすべて見つけて先回りしてフォローしていたのでは、いつまで経っても成長する機会が無いのです。
忘れ物についても、ただ無くすことが目的なのではなくて、自分のできないところを自分で見つけて自分で努力して自分で改善する、そういうプロセスを学ぶ場にしてほしいと思います。
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