【竜操教室 塾長日記】「裏技」から教えるなよ!

中学1年で習う、円錐の側面積を求める時に使える「裏技」があります。


母線と底面の円の半径をかけたらいいんですよ。


でもね・・・


裏技というのは表技を知っているから”裏”というのであって、扇形の面積の出し方すら怪しい人が使ってもしょうがないのですよ。


2乗に比例する関数の変化の割合を求める「裏技」というのもあります。


それもね・・・ちょっとどうかと思うんですよ。


そういうの、できれば授業で全員には教えないで欲しいんですよね。


なんか、公式みたいなのを覚えて、理屈もわからずそれに入れるだけ!って感じですよ。


そこにはどうしてそうなるのか?という超大事な部分が欠けています。


もちろん、数学の学習の中には、ただ公式を覚えて使うだけ・・・のものもいっぱいありますが、それには使用頻度とのバランスがあります。


めちゃめちゃ使う頻度が高い公式は、暗記して道具のように使いこなせば良いと思いますが、それこそ人生で数回しか使う機会のないようなものを公式として覚えることは、百害あって一利もないこともないけれど、一利ぐらいしかないですよ。


高校に入ると、そうした「百害あって一利ぐらいしかない」レアな公式がたくさん登場します。


それらを全部覚える必要は全然ありません。


あまり使わないものは、必要ならその都度導けばいいんです。


それに、その導く過程を理解することこそが数学の勉強の本質部分ですからね。


円錐の側面積を求める裏技を使うなとは言いませんが、面倒な「表」の解き方で何度も解いて、理屈を十分理解してからにして欲しのです。


だって、応用がまったく利かないですから。


要するに、学校の授業で安易に全員に裏技を教えるな!ってことですよ。


ほんとうにもう(-_-メ)

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