【竜操教室 塾長日記】途中式は書けば良いってもんじゃありません。

小学校でも中学校でも、算数や数学の授業で先生が言うことは決まっています。


ちゃんと途中式を書きなさい!


途中式を書いていないと、答として認めません!


そりゃあ先生の気持ちもよくわかりますけど、だからと言っていつもいつも途中式を書くことが本当に良いのかというと、それは絶対に違います。


途中式は何のために書くのかというと、それは計算をより正確により早く解くためです。


だから、途中式を書くことが書かないことに比べて、”より正確により早く”の目的を達成していなければ意味がありません。


だから、場合によっては途中式は書かずに暗算したり、同じ内容の転記だったらその部分だけをわざと書かなかったりすることの方が、”より正確により早く”の目的にかなっていることも多いのです。


途中式が必要なのか必要でないのかは、問題の種類、レベルによって違いますし、それを解いている生徒の能力によっても違います。


要するに、臨機応変に対応すべきものであって、一律に「ここまでは書け!」と指示指導すべきものではないのです。


これは途中式を書いた方が良いのか、それとも書かなくても良いのか、書くのならどこまでを書くのか。


”より正確により早く”のためにどうするべきかを、常に意識し、臨機応変に対応できる力こそ、数学で求められているものだと塾長は思います。


問題を解くときのセオリーとして一般的な途中式を示すことは必要ですが、だからと言ってその生徒には必要のない途中式を強制することは、そうした臨機応変な対応をする力を伸ばすことにはつながりません。


数学には、理解力や応用力だけでなく、その根本となる計算力もとても大切なものです。


基本的な計算であっても、それをどうやって解けば”より正確により早く”解くことができるのかを臨機応変に考えることができていれば、それは自然にその先の理解力や応用力につながるものではないでしょうか。


要するに、言われた通りにやるだけのコピーロボットを何体作ってもしょうがないってことです。


ただ言われた通り答を出すだけでなく、答に至る過程を自分で工夫しようという意思を持てるように指導していかなければいけないと思います。


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