【竜操教室 塾長日記】高校受験英語の長文で問われているのは語彙でも文法でもなく”教養”です。
中学3年生の英語の授業は、主に過去問を使った長文対策をしています。
今日の長文のお題は「新幹線」でした。
日本の新幹線がどのようなものか、どのように進化してきたのか、世界の評価はどうかなどなど。
長文そのものは、結構難しい文法や構文が使われているのですが、新幹線についての予備知識があれば、ある程度書いてある内容が予測できます。
設問もそうです。
仮に長文を読まなくても、予備知識さえあればなんとなく答を想像できるものが多いのです。
ところが、今日問題を解いていた女子は、そういうことにまったく興味が無く、当然予備知識もほとんどありません。
こうなると、文法や構文をそこそこ理解できていても、いったい何の話をしているのかが今一つ理解できないのですね。
このように英語の長文を読み解く時、その内容について予備知識があるかないかはとても大きいのです。
「新幹線」だけじゃなくて、サッカーの話題ならサッカーの知識、オリンピックの話題ならオリンピックの知識、地震の起きやすい国とそうでない国の違いとか、日本文化とアメリカの文化の違いとか。
論説的な長文については、テーマさえ理解できてその予備知識があれば、全体を読まなくてもおよそ書いてある内容を想像することができるのです。
高校受験レベルの英語の長文の場合、その他の文章、例えば中高生の作文のような内容や、グラフを使ったプレゼンとか、討論の内容とかでも、とにかくごく常識的な文章であることが多いので、常識レベルの判断ができれば、結局言いたいことはある程度想像がつきます。
つまり、英語の長文に強いということは、実はいろいろは知識を持っているということ、博学であるということ、多趣味であるということなど、英語とは直接関係ない知的好奇心が強いということ、さらには様々な事柄について常識的な判断ができるかどうかということと大きく関係があります。
要するに、単に単語の語彙が多いとか文法を理解しているというだけではダメだってことです。
大学受験の英語で最終的に力を発揮するのは、語彙量でも文法でもなく”教養”だと言われるのも同じようなことでしょう。
普段から、世の中の出来事に興味を持って知ろうとすることが大事です。
言われたことだけやっとけば良いわけじゃないのです。
教養のある大人になって欲しいですね。
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