【塾長日記】数学は全体への一斉講義よりも自己演習を中心に指導していくべきと思っています。
昨日の話にも通じるのですが、塾長は、高校の数学の授業では、極力講義の割合を減らすようにしています。
正直なところ、講義を少なくしたいわけではないのです。
ただ、少しでも自己演習量を確保させようと思うと、相対的に講義時間が減ってしまうということになります。
講義にかける時間と自己演習にかける時間を考えると、後者の方が100倍大切と思っているので、結果としてそうなってしまうだけなんですよね。
県立の上位進学校の授業進行を見ていると、学校の授業では講義中心で、その変わり宿題が山ほど出て、それで自己演習量を確保しているようです。
それができるのは、宿題をちゃんとやろうという意識が高い生徒を集められているから。
県立進学校へ合格できる成績の生徒は、総じて自己演習を当たり前にこなしてきた生徒が多いのです。
でも、一方で県立進学校へ合格できない生徒たちというのは、普通科と言えども自己演習をする習慣付けもできていなければ、意識もそれほど高くありません。
それを県立進学校と同じように一斉授業と宿題で乗り切ろうとすると、授業は良いとしても、自己演習の時間がほとんど確保できないということになってしまいます。
宿題を出しても、面倒なのでやらないか、答の丸写し。
たとえ、やろうという意識があっても、わからない問題があった時に自分で調べたり解決したりできないので、結局やらないか、答の丸写しになってしまうのです。
他の教科も同じだと思いますが、数学は、ただ授業を聞いて板書をノートにとっていればできるようになるというものではありません。
自分でやってみて、できるところとできないところを意識して、できないところをできるようになるまで繰り返し練習することが大切なのです。
その練習時間がまったく確保されていなければ、できるようになるはずがありません。
だからこそ、講義の時間を削ってでも、授業に自己演習時間を確保していくことが大切だと思っていいます。
そして、自己演習をする中で、わからない問題や解けない問題があったときに、それを解説するだけではなくて、どう対処していけば良いのかを指導していきます。
先生や友達に丸投げで質問するだけでなくて、答や解説を見るとか、教科書を読むとか、そういういろいろな対処法を身に付けていくことができれば、授業中の先生の講義の内容もより理解しやすくなるに違いありません。
自己演習ができないのに授業を聞いても、ほとんど右から左ですよ。
だって、自己演習ができないということは、自分が何を理解して何を理解していないのか、それがわかっていませんから。
だからこそ、今は講義よりも自己演習を中心に指導しているのです。
けっして講義が面倒だからじゃありません。
これは真面目な子に多いのですが、授業をちゃんと聞いて、板書をきれいにノートに写すことが勉強だと本気で思ってますからね。
それらも悪いことではありませんが、勉強の大きな目的は、進学にあたって自分が必要な点数をどうやって確保するかというところにあります。
そのための自己演習の時間です。
上位の生徒と戦っていくためには、まず意識を変えねばと思います。
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